今日は5月最終日。今月は長女が12歳になった月。

長女は、3歳になってすぐ、吃音が出はじめました。もともと、おとなしめの性格で、どちらかというと主張するというより人の話を聞いているタイプ。そして、人と揉めずに、色々吞み込むタイプ。

吃音が出はじめたのは、私が二女を妊娠して、いよいよ、お腹パンパンになってきたころ。

喋り出しの言葉が、詰まるようになったんです。

「お、お、お、お、おかあさん」とか、「ア、ア、ア、ア、アンパンマン」とかです。

二女が生まれたら、どんどん悪化してきました。涙。母乳を出しながら、赤ちゃんのお世話をしつつ、吃音でしゃべりづらそうな長女の話を聞くのがとても辛く感じる産後でした。

産後で、私のメンタルも不安定でしたし、なにより、育児でいっぱいいっぱいの私は、長女に目を向けてあげる余裕がありませんでした。

長女の吃音が、その私の力不足や罪悪感を追い詰めていき、しゃべりたいけどしゃべれない長女に、「しゃべらないで!!!」と泣きながら言ってしまったこともありました。

それから、吃音がひどくなったり、すこし落ち着いたりしながら、今月12歳になりました。

大抵ひどくなるのは、新しい環境に変わるとき。入学や新学期など。そして、初めてのことを経験するときなど。

幼稚園入園前に、子育て支援センターの先生に大学病院を勧められ、言語聴覚士の先生に相談にもいきました。

その先生はベテランの女性の先生で、とっても優しくて、不安な親である私を包み込んでくださるような先生でした。

その先生が優しく伝えてくださいました。吃音が小学校に入っても続いたら、一生続くと思ってくださいと。

結局、小学校に入っても続いて、ひどくなったり、治まったりを繰り返してきました。

たまにクラスのお友達に真似されたりもしながら、本人なりに、詰まりやすい言葉から始めないような工夫も身に着けたそうです。

緊張しやすい性格は身体にも表れ、肩がいかり肩、大きな声が出ない、思った事を飲み込む。その分、ひたすら読書。

親としてどうしてあげることがいいかな~と悩みました。人前で自分を表現する機会を持ってもらいたいな~と思っていたところ、つくばみらい市にある劇団に出会いました。

そこには、ミュージカルクラスもあり、長女は小学校3年生の時、妹は年長さんの時に入れて頂きました。正直、妹はおまけの感じで、姉を懸念して、入会を決めました。

吃音の特徴なのですが、歌や台詞は言葉が詰まらないのです。

今はミュージカルクラスと、劇団のお稽古にも入れて頂き、毎週末、歌ったり、踊ったり、お芝居をしたりして楽しんでいます。大人も子供も交じっての活動で、色んな刺激を頂けています。

そして、先日、劇団のお稽古の成果発表を見せて頂きました。

するとびっくり!恥ずかしがり屋で、声も小さく、控えめな長女が、堂々と歌い、踊り、演技をしていました。もちろん、言葉が詰まることもなく。

その発表をみて、ハッと気がついたこと。『最近、言葉が詰まっていない?かも?』。

本人にも聞いてみたら、「そういえば、最近、あまり言葉が詰まらないかも!学校では少し、マ行が言いづらい時あるくらいかな。」と。そう言われてみたら、いつも肩に力が入っていたいかり肩も、力が抜けていい感じ。

小学校に入ってからも吃音が続いたら、一生吃音を抱えることになると言われ、小学校に入っても治らなかった吃音。

発表したいのに、言葉が詰まってできなかったり、お友達に真似されたり、きっと嫌だったこともたくさんあったはず。

きっと、ミュージカルや劇団で楽しく場数を踏むうちに、度胸がついてきたのかな~って思います。

わたしの手から離し、プロの先生方や、優しいお兄さんお姉さんたちに育てていただくことで、私が長女の吃音にも注目しなくなったのも良かったように思います。

喋りたいことはたくさん頭に浮かんでいるのに、言葉にならない。それを聞いている辛さ。また戻っちゃったらどうしようってたまによぎるけれど、でも吃音のおかげで楽しい世界を見つけられたと思ったら、辛いことではなかったかもしれません。

今のちょっとしんどいことは、新たな世界への扉だと思えたら、心が軽くなりますね♪

これからも、緊張する場面、すこし我慢する場面な、頑張らないといけない場面、色んな試練があるかもしれません。

そして、またひどく吃音が出る時もあるかもしれません。

でも、自分自身で詰まりやすい言葉を避けるコツを見つけたみたいに、自分の取り扱い説明書を身に付けながら、大人の階段をのぼってもらいたいな~って思います。

子育ては、悩みや心配も尽きませんが、おかげで色々学ばせていただいています。学ぶ材料が3人分あるってありがたいです!苦笑。

お読みくださり、ありがとうございました。